「わかった!じぶん・・・
ヤナギなんとか、カナコに似てる!」
「ほら!
あのギャル店員のものまねする芸人〜!!」
爆笑しながら、店中に聞こえるデッカイ声で叫ぶ。
他の客の目線が突き刺さる。
みんなにコソコソっと笑われているような気がする。
穴があったら、入りたいとはこのことだ・・・。
ぎゅーっと、両方の手でスカートを握る。
『あの〜、何と??』
『たぶん、聞き間違いだと思いますけど・・・・』
「いやいや、あの女芸人よ!似てるって、
よういわれるやろ!」
「あかん、じぶん、めっちゃウケわ〜」
また、デカイ声で爆笑。
恥ずかしさは、怒りに変わってくる。
テーブルに手を置いた。
ダンッ!店内に響く音。
テーブルの上のドリンクが揺れる。
『い・わ・れ・た・こ・と・な・い・で・す!!』
ちからイッパイ否定をした。
「じぶ〜ん、そんなムキになりなや〜
褒めてるんやでぇ〜」
「ちょいポチャで、癒し系な感じで、
ええやん」
ニタニタ笑いながら、顔をまじまじと見るアイツ。
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