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『あの・・・ちょっと。ちょっとぉ~』
って、ザ・タッチか、私は・・・。
関西ノリが、うつっちゃったよ・・。
なんて、一人ツッコミをしながら。
ダメだ。
みんな彼女に夢中で、私の声が届かない。
はぁ~。大きくもれるため息。
ストローの先をかみながら、
テーブルの上のオシボリで手遊び。
彼女を取り囲む黄色い声から、彼の声が聞こえた。
なぜなら、声がでかいから。
「じぶん、めっちゃキレイやん。
名前はなんていうの?」
「彼氏とか、おるんかなぁ!
おらんねやったら、ぜひ、立候補させてください。」
「あ~、今日は、なんていい日やろ。
こうやって、未来のハニーに出逢う」
「神さん、ありがとう!
これも普段のおこないがエエからやろね」
関西弁で、グイグイ押してくる彼の言葉に、彼女は笑う。
「ええやん。笑った顔もグゥーやね。
エビちゃんの2倍・・いや。
300倍は、可愛いでぇ~。
自分、罪が重いよ。もう、第一級の犯罪者やわ」
「逮捕してええかな。
俺の心を奪った恋泥棒として、終身刑。
そう!恋の終身刑」
「裁判のお知らせは、メールでするから、
メアド教えなさい!」
彼女は、笑いながら、バックから携帯電話を取り出した。
ちょっとあきれた様子だったが、楽しそう。
(あっ!メアドの交換してる・・・)
ズガーン。
シャンナロー!!バカやろー!!くそぉーー!!!!
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